実物投影機活用実践プロジェクト」カテゴリーアーカイブ

堀田先生インタビュー  Vol.4

ICT教育の推進ということもあり、使うことのメリットはわかっているけれども、
“使わなくては”といった義務感で使われている先生もいらっしゃるかと思いますが…。

色々な精神状態があるのだけれど、まず『学力をちゃんと補充しなければならない』と
いうことが、今の学校に対しての社会的圧力ですよね。
教師は、一人一人の子どもがちゃんとわかるようにしなければならないと思っています。
次にICTは効果があるということはわかっていて、ICT活用をしなくてはいけないのだということも
わかっていることですし、それなりに義務感がある。
ところが、コンピュータを使うことに余り慣れていないし、今まで無くてもできていたし
、また、どうやって使えば良いのかわからない。という先生に対しては、
しどろもどろで使うのならば黒板とチョークで授業を進めた方が、子どもは良くわかると思う。
どうしたら良いのだろう?という先生には、実物投影機は簡単に使えて、普段の授業と
さほど変わらなく、すっと足を踏み入れられる装置なので、是非使って見てください。
ということです。

先生たちの義務的に使わなくてはいけないという意識は、良くわかるのですが、そういう先生は、
難しいコンピュータを使うのではなくて、実物投影機から始めてみてはどうでしょうか?
実際に実物投影機から始めることによって、女性の先生がたくさん使えるようになります。
日本の小学校の先生は65%が女性ですが、情報(ICT)の担当は、会議をしてみると
ほとんどが男性です。男性の先生の仕事となっているのです。
けれども、65%の先生が女性であり、その多くは40〜50歳くらいの先生です。
この先生方が簡単に使えないものは、普及しません。
実物投影機ならば誰にでも確実に使えます。
ICTをしなければと思っている先生こそ、実物投影機とプロジェクターからICTを
始めてみたら良いのでは?
プロジェクターを使うのが難しいと思うのであれば、小学校にはテレビがありますから
テレビにつなげても良いですしね。

堀田先生インタビュー  Vol.3

初めてICT教育を始めるにあたって先生が気をつけなければならないことは?

何も無いですよ。気をつけることは何もありません。
いちいち気をつけていたら使うの大変でしょ?
努力すべきことは、いっぱい使うということですね。
例えば、自転車に乗る時に気をつけなくてはいけないことを自転車に乗れない人が考えても
あまり意味がないのと同じで、
“まずは、1回乗ってみようよ。”ということです。
乗れるようになったら気をつけなくてはいけないことはありますよ。
周りはどうだとか…。
それは、乗れるようになってからの話ですよね。

だから、実物投影機も同じで、初めて使う人は、とにかく使ってみていろいろ映してみたら
いいでしょう。
やっているうちに経験してわかってくることなので、失敗を含めて色々やってみて、
上手になっていくことでしょう。
なので、最初から気をつけることは何もありません。
やってみることが大切です。

堀田先生インタビュー  Vol.2

ICT教育を始めるにあたって、たくさんのICT教育ツールの中から、まず始めの一歩
として書画カメラ(実物投影機)とプロジェクターの組み合わせが良い、ということ
ですが、先生の使用上、子どもの使用上、設置上(整備状況など)の点から見た
書画カメラならではの良さを教えてください。

まず前提として、ぼくは、ICTは授業で役に立つと思っていますし、Rimg0549
子どもたちはこれで、「あー、わかった!」と思うシーンを
何回も体験しているので、今の子どもたちが、
勉強がつまらなかったりテレビやゲームの方が面白いと思ったり
するけれど、勉強も面白いよ。ということも伝えたいので、
ICTをすべての先生に使ってもらいたいと思っています。

ところが、先生たちは忙しいし、多くの先生は文系出身で、今は新任の若い先生が
少ないこともあり、大変なんですよね。
ある程度年配の先生が多く、ICTが仕事に入り込む隙があまりないんですよね。
そういう状況の中で先生たちにコンピュータを使って下さい。というのが難しいと思います。
効果があることはわかっていても、なかなか活用されないという時代が10年位続いて
いるんですね。
国の政策としては、予算を配備したりはするけれど、なかなか上手く教室で使われない
というのが続いているのが現状です。

ぼくは以前に、実物投影機(書画カメラ)ならどの先生でも使えるのでは?と思って、
実物投影機とプロジェクターを超ベテランのICTが苦手な先生に持ち込みました。
やり方を教えたら、先生も子どもも直ぐに覚えたんですよ。映すだけだし、下に置けば
映るのだから、他に特に教えることは何もないんですよね。
「しばらく置いていくので、好きなだけ使ってみて下さい。」
と持っていった実物投影機を見た子どもたちから、
「あー、いい道具だね。先生、これを使ったら明日からの勉強が良くわかるようになると思うよ。」とか「先生、教え易くなって楽になるね。」と言われて、今まで必死に教えてきたベテランの
先生は、今までの授業のやり方では、子どもたちは“授業がわかっていなかったんだ”
また、“教えづらそうだなぁ”と思っていたのだ!と感じました。
しばらくして見に行った時は、朝の会から帰りの会まで、1日中、ありとあらゆるものを映して
使っていました。
1ヵ月後くらいに、「そろそろ返して下さい。」と学校へ行くと、
先生からは、「この実物投影機が無いと授業ができません。」
「以前は、使わずにどうやって授業していたんだろう?」と言われましたよ。
その先生は、実物投影機を使って授業をすることが当たり前になっていたし、
子どもたちにしてみても普段から使っているものだから、自分のノートを映して発表したり
することも普通のことになっていましたから、「実物投影機がなくなると困っちゃうよ。」という
具合です。

このことがあったので、“これは、全ての教室でも使える”という確信を持ちました。
実物投影機とプロジェクターで、ICT活用を始めてみましょう。という運動をやり始めて、
今ちょうど2年目位になりました。
全国の講演で実物投影機とプロジェクターから入ればいいんだよ。ということを言い続けて
きましたから、随分定着してきましたよ。

先生からしてみれば、コンピュータを使おうと思うと、それなりの用意をしなくてはなりませんが、
実物投影機であれば、いつも使っている教科書や資料集等をそのまま置けば映るし、
授業中に用意のタイムラグもありません。
先生にとって教育は、生の人と人の係わり合いであり、子どもとの呼吸を大切にしているので、
コンピュータとかで教えるのは無味乾燥のように感じるところがありますが、実物投影機だと、
実物がそのまま映るので、そうは思わないのですよ。
こういったところでの精神的バリアも低く、授業が途切れることも無い。
使い方も簡単です。先生が頻繁に使うことによって、子どもたちは大きく映るだけでも
理解し易く、嬉しくなりますよ。誉める機会も増えますし。
ということで、実物投影機とプロジェクターで充分ICT活用になります。
それに慣れた人は、プロジェクターを使い慣れているわけですから、コンピュータを繋いで
活用してみたら良いのですよ。
実際のところ、多くの先生方は、当面はコンピュータまでは必要ない。
実物投影機だけで充分というふうになっていますね。

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充分ですか?

充分です。

実物投影機とプロジェクターだけで、やらなくてはいけないことの8割方はできますよ。
できないことは、シミュレーションや、自動的に問題が出てくるとかだけですが、
中には問題をカードに書いて自分で順番に出している先生もみえますから。
まずはそれで充分です。
先生たちも、そちらの方が手早くて手軽ですよ。大概のことができると思います。
本当に授業で必要な有力な右腕のような道具ですよ。

実物投影機の整備状況は、今まではあまり真剣に調べられていませんでしたね。
あまり整備の視野に入っていなかったのです。
文部科学省の2006年度予算から、周辺機器の充実という中に実物投影機等という
項目が入り、実物投影機もプロジェクターも整備できる予算がつきました。
また、昨年度から、文部科学省は、毎年1回全国の学校にコンピュータやプロジェクターが
何台あるかという調査をしますが、その中に実物投影機が何台あるかという項目が
はいりました。
調査がまとまれば、学校に何台あるっていう数字がわかるようになります。

堀田先生インタビュー  Vol.1

先生がICT教育に興味・関心を持たれた理由は?

             難しいね・・・。
Rimg0540_5大学の時に、プログラマーのアルバイトをしていたんですよね。
ぼくは働きながら大学に通っていたので、それとは全く関係なく
生業のためにやっていて、それが結構面白くてはまりました。

自分が通っていた学部が教育学部なので、子どもが楽しく勉強するようなソフトのプログラムを書いて使ったら面白いのではないか?と思い、その手の研究室に入りました。

そういう意味では、その頃からずっとICT教育の方をやっていますね。

小学校の先生になった1987年、当時コンピュータを使って教室で教えている先生は
ほとんどいなかったので、何をやってもウケルというか、当たるというか・・・。

それが面白くて、いろんなシミュレーションを作って子どもが自分の番号を入れると、
その子の履歴を覚えていてドリルができるとか、色々なソフトを作ってみたりしていましたよ。
この頃、ICTは確実に学習に効果があると確信しましたね。

そのうち、こういったことを授業でしているのは珍しいということで、大学へ行くことになり、
更に研究することになって今に至る。ということです。

NIME(メディア教育開発センター)に行ってきました。

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千葉県の幕張にあるNIMEへ行ってきました。
放送大学と建物が隣同士で、とても立派な研究施設でした

なぜ、NIMEにおじゃましたかといいますと、
准教授の堀田龍也先生の『実物投影機活用実践プロジェクト』のお手伝いをエルモ社が
させていただくことになり、堀田先生にインタビューさせていただくために、
研究室へお伺いしたという訳です。

インタビューをするなんて初めての経験なので、訪問する前からAisukohi_1_2
それはそれは緊張しました。 せっかく出していただいた
アイスコーヒーにも手がつけられなかったくらいです。

堀田先生、ありがとうございました。

インタビューの内容を9回に分けて掲載いたします。