今週から三日間続けて、昨年度の2014年2月17日に開催された、札幌市研究開発事業「情報教育に関する実践研究会」の公開授業のレポートをご紹介していきます。
会場校は、札幌市立平岸高台小学校でした。
この日は、5校時に4クラスの授業公開が行われ、その後、平岸高台小学校から研究実践校の取り組みの実践発表等があり、引き続いて玉川大学教職大学院の堀田龍也先生によるご講演もありました。
当日は、猛吹雪の天候にもかかわらず、100名近くの参加者があり、どの教室もたくさんの参観でにぎやかになりました。
教室ごとに、大型TVと電子黒板、デジタル教科書、
実物投影機などのICT機器を活用した授業が
展開されていました。
4年生の国語の授業「言葉について考えよう」では、
文と文をつなぐ言葉に注目し、文章を組み立てていました。
自分たちが考え、ノートに書いた文章を、
実物投影機「みエルモん」で大きく映して
発表していました。
自分でズームして見やすい大きさにして、
フリーズボタンを使って映像を止めて発表している様子から、
実物投影機がすでに子どもたちの学習の道具となり、
すっかり馴染んでいることがよくわかりました。
日常的に使われている様子は、実物投影機「みエルモん」で
映される中心がわかるように、
いつも使う台に映す範囲の中心点に印がついていることからも
わかりました。
子どもたちが使いやすいような工夫がみられました。
「01_国語」カテゴリーアーカイブ
漢字ドリルで新出漢字の練習したよ
以前に紹介した、海外の日本人学校から事例が届きましたので紹介します。
以前に紹介した記事はこちら↓です。
☆ニコニコ45分:わぁい!「みエルモん」が届いたよ♪…海外でも「みエルモん
小学1年生、国語の事例です。
新出漢字の学習に、実物投影機「みエルモん」を使いました。
左の写真は、漢字ドリルを実物投影機で大きく映して
いるところです。
子どもたちが集中して見られるように、
余分なところは映らないように隠して映しました。
使ったのは、画用紙を切り抜いてラミネートした手作りのマスクシートです。
漢字練習の時には、最初に漢字ドリル全体を映して、読み方のところを全員で確認します。
次に、漢字ドリルの書き順の部分を大きく拡大して見せます。
そして、気を付けるところを一つずつ確認していきます。
この時、余分な部分を見せないようにできるマスクシートを用意しておくととても便利です。
最後に、大きく映している書き順の部分を見ながら、みんなで空書きをします。
その後にドリルで練習をします。(上の写真は、空書きをしているところです。クリックすると写真が大きくなります。)
この方法だと、漢字ドリルを最大限に活かしながら、漢字一つ一つを丁寧に指導することができます。
【事例提供:マレーシアにある日本人学校より】
※漢字ドリルにぴったり合ったマスクシートを使うなら、以前ご紹介した以下のページをご参照ください。教育同人社の『ココ見て!マスクシート』がとっても便利です。
★ニコニコ45分:「みエルモん」で『ココ見て!マスクシート』を使おう☆
これは、なんでしょう。
小学1年生、国語の事例です。
話す・聞く領域の学習として、「これは、なんでしょう。」という学習をしました。
答えになるものを一つ決めて、それを当てるためにヒントを少しずつ出していき、聞いている人に当ててもらうという学習です。
当てるためには、相手の問題をよく聞かなくてはなりません。
うまく当ててもらうために、わかりやすく伝えなくてはなりません。
まず、それぞれで自由に問題を作りました。
問題と答えを、ワークシートに書きました。問題は文章で、答えは絵を描きました。
そして、答えの部分を隠しながら、問題を実物投影機「みエルモん」で映して見せ、問題を出しました。
その中に、こんな問題がありました。
なんでもうつせます。
プロジェクターとつながっています。
これは、なんでしょう。
最初の「なんでもうつせます。」というところで、
ほとんどの子どもたちは答えがわかったそうです。
答えの絵の部分を見せたところが、
左の写真になります。
とても上手に描けています。
子どもたちに、「みエルモん」が大人気で、
「みエルモん」の活用が、
日常的になっていることを感じます。
【事例提供:東京都Y先生より】
「くるりくるり」と回るたぬきの目玉ってどんな様子?
小学1年、国語の事例です。
物語文の「たぬきの糸車」の中で、
たぬきが障子の穴から糸車を覗く様子を理解するために、
実際に糸車と障子を使って体験する時間をつくりました。
先ず、破けた障子と、糸車を用意しました。
障子や糸車を知らない子どもがいるので、
実物を見ることで物語の情景をイメージしやすくなったようです。
次に、糸車の回る様子を障子の穴から覗いて「くるりくるり」と目玉をまわしながら見ているたぬきの気持ちになって実際にやってみました。
覗いている様子は後ろの席からはよく見えないので、障子の穴をめがけて実物投影機「みエルモん」で大きく映しました。こうすることで、お友だちの覗いている目が大きく見えて、物語の中のたぬきが、どんな風に目玉を回してみていたのかがわかったようでした。
このあと、このようなたぬきの様子を観て、おかみさんがどう思ったのか。そして、たぬきとおかみさんがどんな風に気持ちを共有していったのかを読み取っていきました。
【事例提供:長野県S先生より】
滋賀県高島市立マキノ中学校公開授業へ行きました2
昨日に続いて、2014年1月31日(金)に行われた、滋賀県高島市立マキノ中学校の公開授業のレポートです。
中学1年生、国語の公開授業の様子を紹介します。
こちらで使われていたICT機器は、電子黒板機能付きプロジェクタと実物投影機「みエルモん」L-12でした。
生徒たちは、故事成語を使った文章を考え、
プリントに書きます。
そのプリントを実物投影機「みエルモん」で
大きく映しました。
映しているプロジェクタには、電子黒板機能が
ついているので、
訂正部分などを先生が書込み、皆で確認していました。
上の写真にあるプロジェクタを映しだしているボードは、手作りだそうです。
黒板を目いっぱい使いたいために、移動ができるスクリーンボードを作ったそうです。スクリーン部分はプラスチックダンボールを3枚合わせて作られていました。
書込むときに、「みエルモん」のフリーズボタン(一時停止ボタン)を使って、プリント画面を静止させてから書込んでいました。こうすることで、生徒にすぐプリントを返すことができるからです。
この授業が終わった後の休み時間にも、「みエルモん」が便利に使われていました。
電子黒板のボードが大きくて、その後ろにある連絡ボードが見えなくて生徒が騒ぎ出しました。
その時、一人の生徒が、すでに連絡事項が書かれた自分のノートを「みエルモん」の下に置き、プロジェクタで大きく映しだしました。そうすることで、他の生徒も連絡事項を問題なくノートに書くことができました。
何気ないことですが、生徒たちは「みエルモん」の便利さをよくわかって使いこなしている様子が見られました。
「みエルモん」のこと「しらせたいな、見せたいな」
「みエルモん」のことが大好きな、小学1年生から、とってもうれしい事例が届きました。
国語の事例です。
「しらせたいな、見せたいな」という単元で、お家の人に、学校にいる生き物やある物を知らせようという学習活動をしたときのことです。
Kくんが、「みエルモん」について書いてくれました。
Kくんが作ってくれた作文は、こんな文章でした。
☆============================================================☆
学校にみえるもんというきかいがあります。
みえるもんは、うつせます。
みえるもんは、うつせるところがまわるようにうごかせます。
みえるもんは、うつすためにこんせんとがあります。
☆============================================================☆
そして、左のような絵を描いて、
お家の人に知らせてくれたそうです。
この作文と絵を描いてくれたKくんは、教室の
「みエルモん」とプロジェクタまわりの準備をする
『準備係』の一員だそうです。
Kくんの書いてくれた絵は、クリックすると大きくなりますので、ぜひご覧ください。
映すカメラはどこについているか、どの部分が動くのか、どこにコンセントのコードを差すのか、とてもよく伝わってきます。
リモコンの受信部のちょっと出っ張ったところも、上手に描けています。
さすが、準備係です。よく観察しています。
作文と絵を見たKくんのお父様からは、
「みえるもん」のことが、えとせつめいのぶんしょうでよくわかりました。
とお返事をもらえたとのことです。
Kくんがにっこりしている顔が目に浮かんできます。
「みエルモん」が、みんなにかわいがられていることが伝わってくるうれしい事例でした。
Kくん、「みエルモん」のことお家の人に知らせてくれて ありがとう♪
【事例提供:東京都Y先生より】
玉川大学小学部の公開授業に行ってきました☆
2014年1月29日(水)に開催された、玉川大学小学部の公開授業に行ってきました。
玉川大学小学部では、全ての教室に、ボード型の電子黒板と実物投影機「みエルモん」L-12が整備されています。
87インチある電子黒板は迫力があり、
実物投影機「みエルモん」と組み合わせることで、
大きくはっきりと教科書やプリントを映しだしていました。
小学校3年生の教室では、国語の授業で
実物投影機「みエルモん」を使っていました。
単元名は『物語を書こう』で、2学期の終わりに学習した物語文
『三年とうげ』を通して、物語を
「はじまり」「出来事(事件)が起きる」
「出来事(事件)が変化する」「むすび」
の4つの場面に分けて、それぞれの場面でどのように物語が
展開しているかを学習していました。
「みエルモん」で、子どもたちが書込んだプロット図のワークシートを大きく映し、お友だちの書込んだ内容と、自分のものを比べていました。
これらのICT機器が教室に入って、すでに2年が過ぎている中で、先生も子どもたちもごくごく普通に、当たり前のように活用している様子がとても印象的でした。
自分の書いたプリントを見せながら説明することは、もはや特別なことではなくなっていました。
ローマ字の学習をクイズのように
接続語
小学6年、国語の事例です。
接続語について学習しました。
国語の教科書を実物投影機で映して、
その文章を題材に考えていきます。
接続語である「でも」に印をつけ、
この接続語の前後で話の内容が反対になることを確認した後、
文章の中では、何と何が反対なのかを一緒に考えました。
みんなで考えた後、子どもたちは、
何が反対なのかをノートに書き出しました。
今度はそのノートを実物投影機で大きく映し、
ノートに書かれたことをもとに考えを発表し合いました。
このように教科書の文章をじっくり読み取らせたいときには、教科書をそのまま映せる実物投影機は大変便利です。
映した画面に書込みながら、言葉の確認や、どの言葉がどこにかかっているのかなどを一つ一つ読み解いていきます。スクリーンに映った教科書の文章の言葉を、目でも一つ一つ確認しながら一緒に考えることができます。
(写真をクリックすると大きくなります。)
【事例提供:静岡県S先生より】
場面分け
小学6年、国語の事例です。
星野道夫さんの「森へ」の学習で、場面分けをしました。
星野道夫さんが歩いた場所をたどりながら、
場面分けをやっていきました。
この時の実物投影機の活用方法は単純です。
教科書の必要なページを実物投影機で映します。
「ここまでが一つの段落ですね。」
と言いながら、教科書に書き込みながら説明しました。
事前に書き込んだ線を映して、ここまでと説明もしました。
このように段落の説明をする場合、教科書を大きく映せると
「ここまで」ということを伝えやすくなります。
教科書に直接書き込みたくない場合には、透明シートを用意して教科書に重ねます。
その上から水性ペンで書込むと、とても使いやすいです。
国語でこのような使い方をする場合、上から下までの文章全体を映そうとすると、文字が小さくなってしまうという難点が出てきます。
けれど、「ここまで」と説明するには、細かい文字まで見えなくても、教科書の何ページのどのあたり、ということが伝われば、子どもたちは同じ教科書を持っているので、問題なく伝わります。
さらに細かい言葉を追っていくような学習をするときには、ズームを使ってその部分を大きく映し説明できます。
デジタル教科書があれば、このあたりの動きはスムーズかもしれませんが、ない場合でも、工夫次第で実物投影機で代用することができます。
【事例提供:静岡県S先生より】