札幌市の実践研究会での公開授業

札幌市教育委員会主催の平成22年度札幌市研究推進事業「情報教育に関する実践研究会」での公開授業と堀田龍也先生(玉川大学教職大学院 教授)による講演会が、12月16日(木)に、札幌市立白楊小学校で開催されました。
   ☆「情報教育に関する実践研究会」についての過去の記事は、
    こちらからご覧いただけます。
    ニコニコ45分の記事 札幌市「情報教育に関する実践研究会」での取組み(2)
公開授業は、実践研究会のメンバーの一人である黒澤智美先生による、6年生の算数「割合の表し方を考えよう〜比〜」という授業でした。
100名弱の参観者が集まることもあり、教室には入りきれないために、特別に体育館に机や椅子、移動式黒板を運んでの授業公開となりました。
ICTとしては、札幌市の全教室に導入されている50インチの大型テレビが運び込まれ、今回の研究会の大きなテーマになっている「大型テレビに大きく映す」ための道具として、実物投影機「みエルモん」も設置されました。
いつもと違う環境での授業でしたが、子どもたちはそんなことを気にかけることもなく、元気に授業が進みました。
本時は、比の学習の最終日で、今まで学んできた比の性質を利用して問題を解決する方法を考えていくものでした。前時までに学んだ、図や線分図、数直線に表していくことが大切だと子どもたちもよくわかっています。
黒板に書かれた問題は「200平方メートルの土地を、3人で買い3人で分けました。たまちゃんとまるちゃんの比は1:3で、まるちゃんとはなわ君の比は1:2です。それぞれ何平方メートルになりますか?」というものです。
みんなで問題を解く手掛かりの確認をして、見通しを持ったところで、それぞれ問題を解いていきます。子どもたちのノートには、計算式と一緒に解くまでに考えた図や数直線なども書かれていきます。
その、子どもの考えが詰まったノートを、実物投影機「みエルモん」を使って大型テレビに映しながら説明する場面が圧巻でした。

子どもたちは次々に前に出てきて、「みエルモん」でノートを映しながら自分の考えを伝えていきます。前に出てくる子どもは、問題がはっきり解けた子だけではありません。「こういう図を書いて考えてみたけれど、この続きはうまく説明できない」という子がいれば、「こっちの図の方がわかりやすいかも」と自分のノートを見せながら続いて説明する子もいます。
聞いている子どもたちも真剣です。わからない子は「まだわからない」とはっきり伝えます。
それを聞いてこんな風に考えてみたらとノートを示して説明する子に、「あ、それ、すっごくわかりやすい!」という反応が出たりします。
「わからない」「間違える」ことを気にしたり怖がったりすることはなく、
 一緒に勉強していくことが楽しい。
 みんなで問題を考えていくことが楽しい。
 お友だちの考えを聞くのが楽しい。
という気持ちがどの子どもからもあふれていました。
子どもたちの発表を聞きながら、黒澤先生はどんどん板書をしていきます。テレビに映るノートは次々に変わっていくので、特徴的な図や式を板書で残していくのです。
その板書を使って説明する子どももいます。
実物投影機と大型テレビは、子どもが考えを伝えるために使う道具。その考えを体系的にまとめていくのは黒板。
授業の終わりには、黒板を見ればいろんな考えがまとまっていて学びの軌跡が残っている。
教室にあるそれぞれのツールの特性を見事に活かした授業でした。
実物投影機がなかったら、あれだけたくさんの子どもが自分の考えを説明することはできなかったと思いました。
子どもたちからは、
「自分の考えや意見を言葉にしづらい時に、ノートを見せるとすごくわかりやすくておもしろい。」
「友だちのノートを見ると、何を考えているかがわかりやすく、そこから学べる。」
という感想も届いています。
実物投影機と大型テレビが、教室のツールの一つとして確実に位置づいていることを感じる公開授業でした。

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